藪め!
藪といっても元阪神のピッチャーのことではありませぬ。
下手なお医者さんのことですね。
藪医者。「藪」というのは当て字で、もとは「野巫(やふ=田舎の呪い師)医者」といっていたそうですが。。。
「パタリロ!」2巻によれば藪医者よりもひどいものがあって
雀医者 そのココロは=藪に近づく
土手医者 =藪にもなれない
そしてとりわけひどいのが
紐医者 =ものが紐だけにこれにひっかかったら確実に死ぬ!
だそうです(しかし俺も20数年前に読んだのをよく覚えてるなあ。インパクト強かったからなあ)。
冗談はさておき、お医者さんは文字通り患者さんの生命を握ることもあるのですから、下手なのよりはうまい人にかかりたい。ブラックジャックやドクターKは無理としても、せめて普通の医者に当たりたいものです。
医者を選ぶのも大切になってくる。
俺が中学二年生のころ。盲腸にかかりました。
腹が痛くて転げまわっていたら、家族は
「またオーバーな」
と仮病扱い。もとより胃腸の弱い俺はしばしば腹痛を訴え、時には仮病も交えてましたので、
まさに身から出た錆。恨めしいのは健康なころの自分のいい加減さ。
で、正露丸を飲んで様子を見てたんですが、なかなかおさまらない。
学校を休んで近所の診療所に行ったら、おじいさんのお医者さん、ろくに検査もせずに
「風邪ですね」。
これには母も不安になって
「本人、腹が痛いといってるんですが」
「風邪でしょう」
で薬をもらって帰りました。
母も不安がっていましたが、俺は恐怖。風邪引いたときも腹痛はあった(大体、体の弱い部分がやられますからね)、下痢もよくした、けれどもそれとは違う痛さ。
母を説得してちょっと遠いですが胃腸科外科と看板が出ているお医者に行ったら、検査の後、
「虫垂炎ですね。なぜもっと早く来なかったんですか!」
怒られてしまいました。
今となっては笑い話。笑い話にできる幸せをかみ締めています。
俺の以前の職場の先輩はもっと悲惨な目にあいました。
やはり盲腸になって近所の医者に行ったのですが、検査の後
「白血病です。白血球が異常に増えている」
(ここら辺のせりふは先輩が「白血病です」でショックを受け、以下は記憶があいまいです)
当人は身辺整理まで考えたそうです。
白血球が増えたからって。。。
盲腸の検査で白血球の増加を見る、というのがあったと記憶していたんで、先輩に別の医者に行くように助言したら、これがやはり盲腸でした。
たとえ本当に白血病だったとして、そんな通り一遍の検査だけで本人にズバッというものですかねえ。
悪質なジョークでなければ相当な藪ですね。
いや、ジョークならなおさら許せないか。